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英語を使う環境で仕事をしている方でも、「電話会議が苦手!」という方はかなりいると思います。英語の電話会議は、あなたが英語の知識やスキルを総動員して、いかに英語を使いこなせるかという能力が問われる場でもあります。今回は、手ごわい英語の電話会議に対処するための基本的なtipsをご紹介します。
アジェンダを用意する
ネイティブスピーカーたちと電話会議をする際には、たとえ会議の規模が小さくても簡単なアジェンダ(議事進行表)を用意して事前に参加者に送っておきます。こちらが会議の主催者ではない場合にも、主催者にアジェンダの用意を依頼することをお勧めします。概してネイティブスピーカーは、会議の主旨とは直接関係のない事柄についてもたくさん喋る傾向があります。アジェンダがあることで、議論の軌道修正が図れるとともに、私たちノンネイティブにとっては、会議でフォーカスすべき内容を意識・確認しながら会議に参加できるというメリットがあります。また、会議終了後に会議で決まったことや次回の会議までのTo Doなどを大まかな議事録として参加者に送付すれば、会議で双方の理解レベルに多少ギャップがあったとしても問題の解消につながります。
グランドルールを設ける
例えば、数カ国からメンバーが参加するグローバル環境での英語の会議では、会議のグランドルールとして「スラングやイディオム(慣用句)は原則使用禁止」というルールが設けられることがあります。こうしたルールの設定は、私たち日本人を含む英語のノンネイティブスピーカーが会議の内容をより良く理解するための手助けになります。こちらが会議の主催者であれば、このようなグランドルールをあらかじめ設けることも一策です。
音声トラブルはすぐに報告する
会議用電話回線の接続が悪い場合や相手の声が聞き取りにくい場合には、すぐに問題を報告して対処しましょう。相手の発言がよく聞こえないまま会議が進んでしまえば時間の無駄になります。また、接続に問題がある場合には、一度接続を切って会議に入り直す必要があるため、会議のマナーとして他の参加者たちにあまり迷惑がかからないよう迅速に対応する必要があります。
音声トラブル対応で必要となる代表的なフレーズは以下のとおりです。
“Sorry, I can’t hear you clearly.” 「すみません、ちょっと聞き取りにくいのですが」
“Could you speak up (speak louder), please?” 「もう少し大きな声でお願いできますか?」
“Sorry, you’re breaking up.” 「すみません、そちらの声が途切れ途切れになっているのですが」
“Sorry, we have a bad connection here. Let us hang up and dial again.” 「すみません、接続が悪いので、一度電話を切ってかけ直させてください」
タイミングと簡潔さが発言のポイント
電話会議で発言する時に大事なことは、「タイミング良く簡潔に」話すことです。参加者の顔が見えない電話会議の場では、フォーマルな英語表現よりも簡潔なフレーズを用いてタイムリーに話すことが求められます。ネイティブスピーカーは沈黙の間を嫌うため、こちらが黙っているとどんどん話を先に進めてしまいます。自分が話すべきことを話すタイミングが来た時にはすぐにカットイン(割り込み)できるように、発言内容を事前によく準備・練習しておく必要があります。謙虚で控えめな日本人にとってカットインはそうそう簡単ではないかもしれませんが、特に大勢のメンバーが参加している会議ではカットインに躊躇は禁物です。会議時間の制約もあるため、英語の会話のリズムが途絶えた一瞬のスキをついてカットインしなければ、その会議で発言の機会を失ってしまうこともあります。
聞き返し&確認のフレーズを徹底的にマスター
英語の電話会議で多くの方が一番苦労するのは、やはりリスニングの難しさではないでしょうか?電話会議ではスピーカーが相手の顔を見ることなく自分のペースで一方的に話す状況が多いため、ネイティブスピーカーは当然彼らの日常のスピーキング速度で遠慮なしにまくし立てます。しかも、電話機のマイクを介しての音声になるため、声の大きさにムラがあったり、先方が話している場所の物音がマイクに拾われて聞こえてきたりと、私たちノンネイティブにとっては実際さまざまなハンデがあります。耳をダンボにして聞き取れた音から発言の内容を推測していく訳ですが、それでもわからないものはわかりません。
そんな時、タイムリーかつ的確に聞き返せるフレーズをいくつ持っているかが、こうした状況を攻略する鍵となります。
“Sorry, could you slow down a little bit? I don’t follow you.” 「すみません、もう少しゆっくりお願いできますか?ついていけていません」
“Sorry, could you please repeat that?” 「すみません、もう一度お願いできますか?」
“Sorry, could you say that more simply?” 「すみません、もう少し簡単な表現でお願いできますか?」
さらに、相手の発言内容を確認するためのフレーズも身に付けておく必要があります。
“’Let me confirm something.” 「ちょっと確認させていただけますか」
“Did you say 50 units or 15 units?” 「50ユニットとおっしゃいましたか?それとも15ユニットとおっしゃいましたか?」
“Did you say you haven’t ordered it yet or you have?” 「それはまだ発注していないとおっしゃいましたでしょうか?それとも発注済みとおっしゃいましたでしょうか?」
“So you mean we have to prepare our proposal by next week?” 「つまり、来週までに提案書を用意しなければならないということですね?」
“So you’re saying we should ask for their advice?” 「つまり、彼らにアドバイスを求めるべきということですね?」
前述のとおり、電話会議での発言はタイミング勝負です。聞き返しや確認のフレーズなどは、必要な場面ですぐに口から出せるよう日頃から十分に練習しておけば万全です。
ここまで読んでいただいてお気づきのように、英語の電話会議への対処法として言えることは、Be Prepared:「備えよ常に」ということです。これはボーイスカウトの有名な標語でもあります。英語のコミュニケーション力を磨くための日頃からの準備、そして、会議の内容に合わせた事前準備を怠らないことが何より大切です。「備えあれば憂いなし」。あなたもぜひ準備を徹底して、明日から憂いなく電話会議に参加してください。
See you!