こんにちは、eigomob.comへようこそ!
いよいよ冬らしい寒さを感じるようになりました。このところ通販で購入したお餅入りのぜんざいにはまっています。レンジで2分程度温めれば出来上がり。夕飯を食べてから2~3時間経った頃お夜食を兼ねて食べるのに最適です。さすがに毎日食べ続けるとお腹周りも心配になってくるので、今日は我慢、我慢!!
さて、今回のブログの表題は「口語英語 vs 文語英語」となっておりますが、具体的には、
『話す英語』と『書く英語』は別物!
という内容でお話ししたいと思います。
中学でも高校でも英語の成績はいつもトップクラス。英文法には自信あり。日本人が苦手な子音の発音もクリア。でも、そんな人に限って、外国人を前にすると英語が全く話せなかったり、相手の言うことがほとんど理解できなかったりするものです。これは一体なぜなのでしょうか?
その理由は、大きく3つあると思います。ひとつは、話し言葉における発音変化。ひとつは、話し言葉ではイディオム(熟語)が多用されること。そしてもうひとつは、話し言葉は英文法の枠にはまらないということです。
まず、発音の変化について。英語がナチュラルスピードで話される時の発音の変化については日本の授業ではほとんど学ぶ機会がないため、日本人が最も対応に苦労する点ではないかと思います。私たち日本人は、リーディングをベースに英語を学習してきました。そして、個々の単語を正しく発音することにフォーカスした発声練習を繰り返してきたと思います。そのため、多くの日本人は「英語は単語ごとに発音されるもの」という間違った認識を持っています。
ところが、英語のスピーキングというものは、実際単語ベースではなく、ひとつの母音といくつかの子音から成る音節(音のまとまり)ごとに発音されます。それはどういうことかと言うと、英文の中で単語同士の音がつながる、音の一部が省略される・消える、または本来の音自体が変わる、というさまざまな変化が起こってくるということです。その結果、文字で読む時とは全く違うイメージの音が聞こえてくるため、簡単な英語であっても何を言われたのかうまく聞き取れないのです。カジュアルな会話になればなるほど音の変化の度合いが強まる傾向があり、そうなるともう、「これ私の知っている英語?」と言いたくなる位の発音に変化することもあります。また、ネイティブスピーカーの話す英語は「速いので聞き取れない」と言う人は多いですが、実は、これも半分は誤解なのです。つまり、音節と呼ばれる音のかたまりごとに発音される話し言葉は、単語間の音の連結や省略等によって、文字で表現された場合の英文イメージと比べて圧倒的に「短くなる」ため、思わず速いと感じてしまうのです。さらに、ネイティブスピーカーたちは基本的に句読点を無視した話し方をするため、センテンス間の間(ま)さえほとんどありません。このことも彼らの英語がとにかく速いと感じる一因です。
話し言葉が書き言葉と異なる点は発音だけに留まりません。英語を主言語とする外国人たちは、日常の会話に際して私たちが中高の英語学習や受験勉強で一生懸命に覚えてきた中~上級クラスの英単語をあまり使わない傾向にあります。彼らが主に使うのは、イディオムと呼ばれるいわゆる英語の口語表現です。例えば、「お皿を洗う」は wash the dishes と言うより do the dishes、「試合をキャンセルする」は cancel the game と言うより call off the game、「風邪が治る」は recover from a cold と言うより get over a cold、「不況を経験した」は experienced the recessionと言うより went through the recession のようにイディオムを使って表現されるケースが圧倒的に多いと言えます。
前述の発音変化と同様に、書かれた英語と日常的に話されている英語には実質的な違いがあります。上記のような口語表現は、知らなければ意味が全く取れません。話す英語をマスターするためには、こうした口語表現を意識した学習も必要になります。
私もどちらかと言えば文法を意識して英語を話そうとするタイプなのですが、昔の職場で海外事務所の人たちと食事をした際に「何でそんなに堅苦しい話し方をするの?!」と指摘されたことがありました。楽しい会食の場であまり几帳面に話されると息苦しい雰囲気になってしまう、とのことでした。まあ、相手が誰かということやTPOにもよりますが、英語の文化ではカジュアルな場面のコミュニケーションで文法や形式を意識しすぎると「この人は自分と距離を置きたがっている?」と相手に感じさせてしまうこともあるようです。英会話ではあまり文法にこだわらず、とにかくリズムよく話しましょうということですね。
以上、『話す英語』と『書く英語』がいかに別物であるかをお話ししました。この2つが別物である以上、異なる学習アプローチもまた必要になるということです。
See you!