こんにちは、eigomob.com へようこそ!
3月は私のお誕生月でして、いつも利用しているお店の数々からバースデークーポンをいただいたため、せっかくの機会だからと買い物に没頭したあげく散財した私です。それでも、親戚のおば様方からお送りいただいたお花やお菓子を楽しみながら、ひととき優雅な時間を過ごすことができました。もうじき桜も見頃を迎えますし、気分は上昇中です!
さて、あなたは、英語を話したり書いたりする際に『完了形』をどのくらい使いますか?完了形と聞いて思い浮かぶのは、現在完了(現在までの完了・経験・継続を表現)と過去完了(過去のある時点までの完了・経験・継続を表現)だけという方もいらっしゃるかと思います。しかし、ネイティブスピーカーたちは、現在完了や過去完了などとは少し違う種類の完了表現を会話の中で頻繁に使います。私は以前、ネイティブ同士の会話にはなぜこんなに完了表現が多いのだろうと不思議に思ったことがありました。実は、英語では完了形を使わなければ表現できない内容があります。
A: 君も昨夜のパーティーに来ればよかったのに。すごく楽しかったよ!
B: そうだね、でも、月報を仕上げなくちゃいけなかったから。エレナに頼むこともできたんだけど、
結局頼まなかった。
A: 意外なことにジャスティンが来ていたよ。君に会いたかったに違いないよ。
A: You should have come to the party last night. It was so much fun!
B: I know, but I had to finish our monthly report. I could have asked Elena for help,
but I didn’t.
A: Surprisingly, Justin was there. He must have missed you.
*****
A: トムとジェリーを見かけた?もう着いているはずなんだけど。
B: 見てないけど。途中どこかで道に迷ったのかもね。
A: まさか、前に2度ここに来ているから迷ったはずはないよ。
A: Did you see Tom and Jerry? They should have arrived by now.
B: No, I didn’t. They might have gotten lost anywhere along the way.
A: No way! They couldn’t have lost their way because they have been here twice.
上記の例文のように、会話で頻繁に使われる完了形の正体は『助動詞+have+過去分詞』です。この用法は、過去の行為に must / should / may / might / could といった助動詞の持つ意味を付け加えたい時に使われます。つまり、過去の出来事に対する現時点での推量、後悔、可能性を表現する用法で、文法的には仮定法の仲間です。こうした使い方は、高校の英文法で1度は学習したことになっているのですが、私の場合、長いこと記憶から抜け落ちていました。例文にあるような会話表現は、どれも私たちが日常よく口にする内容ですので、英会話を学んでいる方にはぜひマスターしていただきたい完了形の用法です。
では、以下に用法を整理しておきますが、「仮定法だから・・・」などと考えてしまうと、まず使いこなせるようにはなりません(笑)。それぞれの表現パターンが表す意味をそのままシンプルに覚えてしまうのがお勧めです。そのためには、自分でどんどん使ってみることが一番です。
[ should have + 過去分詞 1: ~すべきだった、~すればよかった ]
You should have come to the party last night.
君は昨夜のパーティーに来るべきだった。
[ should have + 過去分詞 2: ~したはずだ、~してしまっているはずだ ]
They should have arrived by now.
彼らはもう着いているはずだ。
[ could have + 過去分詞 1: ~できたのに ]
I could have asked Elena for help, but I didn’t.
エレナに頼むこともできたが、頼まなかった。
[ could have + 過去分詞 2: ~する可能性があった、~する恐れがあった ]
He could have been late for the meeting because his flight was delayed for 2 hours.
フライトが2時間遅れたため、彼は会議に遅刻する可能性があった。
[ must have + 過去分詞: ~したに違いない、~してしまっているに違いない ]
He must have missed you.
彼は君に会いたかったに違いない。
[ may / might have + 過去分詞: ~したかもしれない、~してしまっているかもしれない ]
They might have gotten lost anywhere along the way.
彼らは途中どこかで道に迷ったかもしれない。
[ couldn’t / can’t have + 過去分詞: ~したはずがない、~してしまっているはずがない ]
They couldn’t have lost their way because they have been here twice.
They can’t have lost their way because they have been here twice.
彼らは2度ここに来たことがあるので、道に迷ったはずがない。
ここで注意が必要なのは、couldの用法です。couldはそれ自体で過去を表すと思っている人が多いのですが、実際には可能性や婉曲の表現としても幅広く使われます。例えば、
That could be true. (それは真実かもしれない)
That couldn’t be true.(それは真実であるはずがない)
上記2つの文の時制はいずれも現在です。これを過去時制に変えると以下のようになります。
That could have been true. (それは真実だったかもしれない)
That couldn’t have been true. (それは真実だったはずがない)
このように、完了形を用いなければ過去の内容を表現することにはならないので要注意です。couldを使った表現は混乱しやすいのですが、ネイティブの会話ではとてもよく使われます。自信のない方は、改めてcouldの用法を復習してみてはいかがでしょうか?
英文法をしっかり学ぶことは極めて大切ですが、知識としての英文法を身に付けているだけでは英語を使いこなすことはできません。文法や英文の形式ばかりに意識が向かっているうちは、英語をスムーズに話すことも聞き取ることもできません。意識しなくても自然に言いたいことが言えるようになる、そして、相手の言うことが自然にわかるようになるーーそれが英文法を学ぶ最終的な目的であることをどうぞお忘れなく!
See you!