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新年最初のブログです。2025年が愛にあふれた年となりますように!
さて、リスニング力を効率よくアップさせるためには、どんな学習やトレーニングが最適なのでしょうか?これはもう、英語学習者なら誰もが追い求めるテーマと言えるかもしれません。
私が外資系企業に勤めていたまだ若かりし頃、早口でどんどん英語を話すネイティブスピーカーに「もっとゆっくり話してもらえますか?」とお願いしたことがありました。その時のことですが、ゆっくり英語を話してもらうことで、なんだかかえって内容がわからなくなってしまったことを覚えています。そのことを英語が堪能な同僚に相談したところ、返ってきた返事は次のようなものでした。
「それは、英語を聴いた回数がまだまだ少ないということですね」
その当時の私は、英語のスキルアップにはあまり注力しておらず、英語を聴くトレーニングもほとんどしていなかったため、ネイティブの早口な英語についてゆけないのはある意味しかたがないと思っていました。「英語を聴いた回数がまだまだ少ない」と指摘されたことはもっともだったのですが、ゆっくり話してもらった結果、よけいに英語が聞き取れなくなったのはなぜなのか、その疑問をしばらく抱えていました。
英語のリスニング力は、一般的に英語をたくさん聴くことで養われるとされています。『英語のシャワーを浴びる』という表現が流行っていた時期もありました。『英語を1年間で1000時間聴く』というコンセプトの学習教材がありますが、私も過去にこの教材をかじってみた経験があります。毎回、海外のセレブが最新ネタについて語る音声が収録されていて内容がとても魅力的なため、たとえ100%聞き取れなくても生のネイティブ英語を聴く楽しさがありました。けれども、さまざまな英語を楽しんで聴いているだけでは、思ったほどリスニングは上達しないことに気づきました。
リスニング力を向上させるためには、英語を聴く量が確かに大切です。でも、単に量や数をこなすだけでは、効率よく英語耳を作ることはできません。実は、「英語を聴いた回数がまだまだ少ない」という同僚の言葉には深い意味が込められていて、私がそれを本当の意味で理解できたのは、ずっと先になってからのことでした。
ゆっくり話してもらった英語がなぜわからなかったのか?それは、英語の音の本質というものに関係しています。ゆっくり話してもらいたいと私たちが思うのは、単語をできるだけ聞き取りたいという思いがあるからです。しかし、英語という言語の大きな特徴は、単語ベースではなくシラブルと呼ばれる音節(ひとかたまりとして発音される音)単位で発音され、一定のリズムで音をつなげながら途切れなく話すことにあります。たとえ話すスピードがゆっくりでも、単語と単語の間に間を作るという考え方は一切ありません。さらに、口語英語では、音がつながったり消えたりするリンキングやリダクションと呼ばれる現象が頻繁に起こるため、実際、私たちにとって聞き慣れない音の組み合わせやパターンが数多く存在します。
そもそも私たちは、ネイティブ英語をなぜ速いと感じるのでしょうか?その理由は、英語のシラブル発音と、リンキング/リダクションといった音の変化に集約されていると思います。ある著名な同時通訳者が「英語は速いのではなく短いだけ」という印象的な言葉を残しています。例えば、street child を日本語読みすると「ス・ト・リー・ト・チャ・イ・ル・ド」と8音節になりますが、英語では [street・child] と2シラブル(2音節)で発音、spring は日本語読みなら「ス・プ・リ・ン・グ」 と5音節のところ、英語では [spring] と1音節で、どちらも日本語読みと比べて断然短くなります。また、pick it up というフレーズは、リンキングによって [pickitup ピキタッ]、 in an hour は [inan(h)our イナナウア] と発音されます。feel like では feel の l が脱落して [feelike フィーライク]、dead tired なら dead の d が脱落して [deatired デッタイアー] というような発音になり、いずれも文字で見る印象より実際の音は短くなることがわかります。そのため、英語のスペルをイメージしながら英語を聞き取ろうとすると、「スピードにまったくついていけない!」という状況に陥ります。
「英語を聴いた回数がまだまだ少ない」という同僚の言葉に込められた1つ目の指摘は、私がこうした英語の音の本質、音のルールをまだきちんと理解していなかったということです。リスニングを効率的に強化するための1つ目の鍵がここにあります。まずは、英語の音のルール――具体的には、英語のリズムを司るシラブルのあり方と、リンキング/リダクションについて学ぶことを強くお勧めしたいと思います。特に大人が英語を学ぶ際には、ルールや理論を知れば知るほどスキルアップしやすくなります。英語は基本がとても重要と言われますが、リスニングの基本は、まさにこの2つにあると言っても過言ではないと思います。
そして、上記同僚の言葉に込められた2つ目の指摘――ここがとても大事なところになりますが、当時の私は、一言で言うと、英語の聴き込み不足だったということです。リスニングの強化に必要なことは、あなたが知っている音のバリエーションを増やすこと。生のネイティブ英語が持つさまざまな音の組み合わせやパターンを、ひとつひとつ脳にしっかりと覚えさせること。そのためには、同じ音声を何度も繰り返して聴くことが大きな意味を持ちます。つまり、リスニングのスキルアップには、ランダムに色々な音声素材を聴くよりも、一定期間、同じ素材を繰り返しじっくり聴き込む方が効率がよいということです。また、リスニングの効果を確実にするために、ネイティブの発音を自ら真似て声に出す練習も欠かさず行うことが大切です。
今の時代、誰もが時短で英語を習得したいと考えています。1人で手軽に学習できる便利なツールも数多く開発されており、英語学習に関する最新情報を日々チェックされている方も少なくないかもしれません。ただ、よくあるケースとして、学習方法を模索・検討することばかりに時間を費やしたり、教材の内容を精査することで満足してしまったりで、学習そのものをなかなか実行に移せない方が本当に多いものです。心当たりのある方は、今年こそ飛躍の1年にしてみませんか?
See you!