論よりプディング (2)

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お花見シーズンを迎えたばかりの東京の空は、天気が良いにもかかわらず、どことなくくすんだ色をしています。これは黄砂の影響でしょうか?今や黄砂も春の風物詩のひとつになってしまった感があります。それにしても、毎年桜が開く時期は、わけもなくウキウキした気分になるから不思議です。これを日本人気質とでも呼ぶのでしょうか?

さて、今回は、前回の続きとして、英会話習得のための『実践』のススメ第2弾というテーマでお話ししたいと思います。なぜ『実践』を強くお勧めするのかと言うと、ひとつには、英会話というものは実践を積むことによって上達していくものだからです。そして、もうひとつ、私の一番のお勧めポイントは、何と言っても、ネイティブスピーカーとの一度の会話から得られる学びの量にあります。

英語学習者がネイティブスピーカーと会話する場合、表現方法がどこか正しくなかったり、発音がいまひとつ適切ではなかったりで、結果として言いたいことが相手にうまく通じないこともあるかと思います。ですが、そこから生まれる数々の『気づき』によって、英語のコミュニケーションスキルが上達するのです。その場ですぐに得られる気づきもあれば、時間が経ってから認識できる課題もあるでしょう。いずれにしても、新しい気づきがなければスキルの上達はありません。

また、ネイティブスピーカーとのほんの10分~15分の会話から得られる知識やノウハウは、学習教材を相手に1~2時間学習することで得られるもの以上の価値があるのではないかと思います。彼らの言葉の使い方から表現方法、幅広い応答力、そして、話すリズムや発音に至るまで、そのすべてが学習用に加工されたものではない『生きた英語』であるためです。

実際にネイティブスピーカーと会話をしてみると、新鮮な驚きを体験することも多いのではないでしょうか?例えば、私たちがやや複雑なできごとを少しずつ紐解きながら説明していると、「それって、こういうこと?」と、いともシンプルな表現で的確に言い当てられてしまったり、難しめの単語を頑張って思い出しながら使ったところ、それを中学英語レベルの表現で言い換えられてしまったり、よくある定番フレーズの使い方が絶妙で、自分も絶対真似したくなったり、相槌のバリエーションに感心させられたりと、どれも実践だからこそ得られる貴重な学びがそこにあります。

不思議なことに、こうした実践で直接耳にしたネイティブの英語表現や、そこで使われた単語やフレーズ、発音のリズムなどは、すぐに記憶に定着しやすく、また忘れにくいものです。「単語力がないから英会話ができない」と言う人を時々見かけますが、逆に、英会話を体験しないから単語がなかなか身に付かないとも言えるのです。語彙や表現の幅を広げたい人は、ぜひネイティブとの会話の機会を増やしてみてください。

ネイティブスピーカーと話す機会があっても、“Nice to meet you.” だけで終わってしまうのは淋しいものです。そんな人たちは、英語力が足りないわけではなく、単に英語を話すための準備や練習が不足しているだけなのです。ここからは、英会話を積極的に実践する準備としてのアウトプットワークについてお話しします。

英語学習は、インプットしたものをアウトプットできるようになることで初めて完結します。簡単に言えば、学んだ内容を実際に使えるようにするということです。たとえインプットが十分にできていても、アウトプットの練習なくして英語を話せるようにはなりません。読む・聞くというインプット学習に多くの時間を割いていても、話す・書くのアウトプット練習を習慣にしている人はほとんどいません。特に、話すというアウトプットワークは、毎日ほんの少しの時間を費やすだけでもスピーキングスキルの向上に役立ちます。

アウトプットワークとして一番お勧めなのは、外国人との想定会話における自分のコメントを英語で用意して、それを声に出して練習することです。会話を想定する際には、まず、自分の英語はどこで使うものなのか、自分は外国人とどんなシチュエーションで何を話す/話したいのかを整理します。そうすることで、学習の優先順位も明確になるはずです。

例えば、自己紹介を兼ねた会話ならどんなことを話せばよいか、仕事の相手となら何を話すべきか、初めて来日した外国人とはどんな会話をするか、といった具合です。また、相手から質問されそうな事柄についても回答内容を予め準備しておきます。会話は、基本的に質問とそれに対する回答から成り立っています。そのため、想定会話のコメントを練習する際には、必ず質問のパターンと回答のパターンをセットにして練習することが大切です。こうしたアウトプットワークを行うと、自分が話したい英語を話すためにはどんな語彙やフレーズが必要になるかがわかるため、より有益なインプット学習にもつながります。

上記のアウトプットワークで一通りの準備ができたら、積極的に実践の場に臨み、練習の成果を検証します。なお、英語の発音に自信がない人は、実践の前に音声アプリなどでAIを相手にスピーキングの練習をしてみるとよいと思います。

英会話を実践すると、自分の英語が通じた部分も通じなかった部分も含め、さまざまなフィードバックや気づきを得ることができます。それを次の実践に活かしながら継続していくことで、しだいに使える英語表現も増え、スピーキングに対する抵抗感もなくなっていきます。続けるためのコツはただひとつ、ネイティブとの英会話を楽しむこと。つねに会話を楽しむことを心がけながら、さまざまな場で英会話の実践を積み重ねていただきたいと思います。

See you!