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日常会話に必要な単語やフレーズを勉強し、英会話のレッスンにも通っているのに、実践での英会話力がなかなか身につかないというお悩みはありませんか？あなたの日々の努力は決して無駄になっている訳ではないと思います。それでも思うように成果が出ないのは、英会話の習得にとって最も必要なことに時間を割いていないからかもしれません。ポイントは、「自分なりの発想」と「柔軟な表現力」です。
英会話の正解は1つではない
中学や高校の学校英語やTOEICテストでは、常に正解は1つと決まっています。長年そんな環境で英語を学んできた私たちは、自分の言いたいことを表現する時も「正しい言い方でなくては」という意識が強く働いてしまうものです。実は、これが日本人の英会話力向上のひとつの阻害要因になってしまっているのではと思います。実際のコミュニケーションの世界では、もちろん正解は1つではありません。１つの日本語に対する英語の表現方法に決まったルールはありません。人が10人いれば10人なりの表現方法が存在します。会話の目的は、言いたいことをその人なりの言い方で相手に伝えること。あなたが英語の学習教材で学ぶ表現もあくまでも一例であり、それにこだわる必要はまったくありません。英会話に臨む際には、まずは自分なりの発想と表現方法で柔軟に対応することを心がけてみてください。
暗記は必要。でも、その先が重要
英会話を習得するためには、まず日常使用される基本的な語彙や基本的な構文・フレーズを覚えていく必要があります。当然、知っている単語の数が多いほど会話は成立しやすくなり、話の幅も広がります。また、文法の知識を仕入れるほど、英語をより正確に、よりきちんと話せるようになります。さらに、会話でよく使われるフレーズを覚えることで、会話をよりスムーズに進めることができます。ただし、暗記だけに頼った対応には問題点があります。暗記英語は使いたい時にその場で思い出せなければ終わり。また、教材などで暗記した表現は「自分のための表現ではない」ため、記憶に定着しなかったり、実際の会話では使えなかったりということが多いものです。
会話に必要なのは表現力。それを養うには？
英会話力を向上させるためには、覚えたものを自分でどう使うかを実践しながら学んでいくことがとても大切です。そのためにやるべきことは、自分の英語で物事を表現する経験を積むことです。教材で覚えた構文やフレーズなどをベースに、自分に即した内容で自分の英語表現を作る練習をすること。それを実際に口に出す練習をすること。その意味で、毎日寝る前に英語の日記を書いて音読する学習方法はお勧めです。英会話力は自分なりに表現した英文の数に比例するものです。これまでに自分の英文をいくつ作ってアウトプットしたかという経験値が、そのままあなたの英会話力に直結するのです。教材で構文やフレーズを学んだだけで満足してしまっては、会話で必要とされる表現力を身につけることはできません。
言い換えのスキルを磨く
言いたいことが英語ですぐに口から出ないという場合、その多くは頭に浮かんだ日本語表現をそのまま英訳しようとすることに原因があります。そこで必要となるのが言い換えのスキルです。これは、言いたいことの本質にフォーカスして日本語表現をわかりやすく変換し、それを自分が知っているボキャブラリーや文法知識を使って瞬時に英語で言い換える能力です。前述のとおり、いつでも自分の英語で物事を表現できる「柔軟な表現力」を養うためにもこのスキルは重要です。ちなみに、私の英語コーチングの師匠は、これを「5歳児英語」のアプローチと呼んでいます。つまり、難しい日本語をいったん5歳児でもわかるレベルの日本語に置き換え、それをシンプルな英語に変えるアプローチです。その基本となるルールは、「短い文に分ける」、「思い切って省略する」、「具体的にする（何をどうするのか、何がどうなるのか）」です。
特に、「短い文に分ける」を意識するだけで、英語がとてもスムーズに口から出てくるようになります。ネイティブスピーカーたちの長い会話も、実は短い文をたくさん話していることがほとんどです。短い文でシンプルに表現することを目指す「5歳児英語」のアプローチでは、原則関係代名詞は使用しません。先日、私のクライアントも、「関係代名詞は使わずに話そうと決めたところ、以前より受け答えがスムーズになりました！」とコメントしていました。英会話では完璧を目指さないこと、8割の内容が伝わればよしとする割り切りもまた必要です。言い換えスキルを習得すると、会話における瞬発力が飛躍的に高まります。
英語を話す能力が高い人たちは、多くの人たちが行っていないエクストラの努力をしているに過ぎません。そして、より多くの英語の経験を積んでいます。その経験とは、これまでに自分の英文をいくつ表現してきたかに他なりません。あなたが日々行っている学習にもう一段のプロセスを加えることが、あなたの英会話力に違いをもたらします。
See you!